車窓の世界から

洗濯物を取り込むたびに思う。何て俺は下手なのだ、と。
服を上手くたためない。どうもいびつで理想の形とは
ほど遠いのだ。なにぶん左右がアンバランスだ。
アシンメトリーがバランスをより整え、奥行きさえ感じるという
美しさなど、このたたみ上がった服にはそなわっていない。
その不格好な服は差別なく不格好にたたまれ積み上がっていく。
だがしかし、縦に伸びる程バランス感が強まり、収納するときは
なんの問題なしになる。問題に目をそむけているのだ。
他人に見せるためのものじゃないという甘えだ。アマちゃんだ。
下着にいたってはかなり大雑把でアマチュアだ。
服をたたむことは昨日今日のビギナーではないが、
こうなりゃアマチュア万歳、ビバ！アマチュア！と
奇っ怪な周波数で叫び届けたい！とも、さして思わなかったりする。
すー、とんとん、と服をたためちゃう人になりたい。
いや、そんなことはどうでもいいことだ、とか
洗濯物の取り込みたびに、ながら族よろしくテレヴィによそ見する。
世界の車窓から＿は、いいねえ。
ドイツからですか、な先日、気になったBGMから、MAX RAABE。
下手なたたみから、知る。